代表取締役旅行記2024年1月インド編

今年の年末年始は例年よりも長く休みを取らせていただき
年始にインドのブッダガヤに行ってきました。
そこには菩提樹という大きなきがありその下でお釈迦様が
悟りを開かれました。
ガヤという町の近くで仏陀が悟りを開かれたということで
ブッダガヤと呼ばれています。

インドに行くのは19年ぶりでほとんど忘れてしまいましたが
沢山騙されたことだけは覚えています。
その時はパキスタンのラホールから陸路でバスと鉄道で
デリーまで行きそこからまた鉄道でアーグラー、ベナレス、カルカッタと
移動してカルカッタから飛行機で帰国しました。

今回はバングラデッシュのダッカを経由して飛行機で往復しました。
ビザは事前にインターネットで取得し1月3日の午前11時頃に成田を出発して
その日の夜8時頃にカルカッタの空港に到着しました。

この空港では日本円をインドルピーに両替する際にいろんな詐欺情報が
ネットやyoutubeで出ていたので入国審査が終わったらすぐに両替所に駆け付け
無事両替を済ませました。

この日はカルカッタ市内の近くのホテルで一泊して次の日の朝、
またこの空港に戻りインド国内便の飛行機でガヤに発ちました。

前回鉄道で嫌な思いをしているので今回はインド国内も飛行機で移動することにしました。
正午ごろガヤ空港に到着して空港をでるとタクシーの客引きが10人くらいどっと押し寄せて
きました。

ガヤ空港からブッタガヤの町まで約10キロくらいあるのでタクシーを使うしか
ありませんでした。最初は1200ルピーから始まり客引き合戦の末、最後は300ルピーという
人が現れたのでその人に決めました。

汚いオートリキシャでブッダガヤの町にたどり着くと
早速ホテルにチェックインしました。1泊800ルピー(1600円)
の地球の歩き方に載っていたホテルにしました。
エアコンは無くファンだけでしたがこの時期のブッダガヤはエアコンは
要らなかったので不便しませんでした。
スタッフの対応も良くここに連泊しました。
地球の歩き方に書いてあるホテルはまず間違いないなと思いました。

念願の大菩提樹にホテルから歩いていくと前回のインド同様に
物乞いの人たちがあちらこちらにいました。
(カルカッタでは物乞いはほとんど見かけませんでした)

シーズンだったこともありチベット、ブータン、ミャンマー、タイ等の仏教国の
僧侶たちが多く歩いていて白人と日本人はほぼ皆無でした。

大菩提樹は2013年までは出入りが自由だったみたいですがその年に爆破テロがあり
2013年以降は2重のセキュリティーを通らなければ中に入れない様になっていました。
携帯電話は持ち込み禁止だったので一旦ホテルに戻り携帯電話を置いてきて
再度大菩提樹に入りました。ですので写真は全く撮りませんでした。

アショーカ王が建てた塔の内部に仏像があり、その塔の裏手にはお釈迦様が悟りを開いた
場所である大菩提樹がありました。その木の葉が枯れて落ちてくると挙って人々がそれを
取りあっていました。

また北伝仏教であるチベット仏教の人たちと南伝仏教であるタイやミャンマーの人たちが
同じ場所で拝礼しているのを見るとやはり仏教は国境を跨いで世界のさまざまな国に
いきわたっている凄さに圧倒されました。
人生の宿願の一つを叶えることが出来ました。

日本の仏教はほとんどが北伝仏教で南伝仏教が日本に入ってきたのは明治以降らしいです。

私はブッダガヤに3日間滞在しましたがこの大菩提樹には7回来ました。
特に朝の6時頃の夜明け前の参拝が心が研ぎ澄まされた気がしました。

ブッダガヤに滞在の初日、念願の大菩提樹を見ることが出来たので
午後の3時頃にホテルに戻りブッダガヤから川を挟んで対岸にあるスジャータ村に
行くことにしました。
スジャータ寺という場所があるのですがそこには
お釈迦様が6年間苦行を重ねた結果、悟りを得ることが出来なかったので
苦行を捨てて山から下りてきたところにスジャータという娘から乳粥をいただいて
体力を回復した場面の像があります。
そこでは小さい皿ではありますが乳粥が無料でいただくことができます。
ブッダガヤでチベット料理を食べたばかりだったのであまりお腹がすいていなかったのですが
何故か涙が込み上げてきました。
多分なのですが、それまでインド人を信用してはいけないという概念が頭を支配して
騙されないように騙されないようにとばかり考えていた自分にいきなり無料で食べ物をいただけた
ギャップに感動というか何とも言い難い気持ちが込み上げてしまったためだと思います。

ブッダガヤは田舎ですが地球の歩き方にはブッダガヤでさえインド人の親切にひょいひょい付いて行ってはいけないと
書いてあり、以前にも色々と事件があったことが書かれていました。

あとこのような寺院の入り口には必ず物乞いがいてチベット僧や外国人に
お金ちょうだいとしつこく付いてまわってきます。
基本、それも全て無視しなければいけません。
一人だけに渡すと他の物乞いたちに囲まれて逃げられなくなるからです。
かわいい子供たちが寄って来たら他人に気づかれないようにそっと渡すしかありません。
なのでブッダガヤでは常にポケットに10ルピーとか20ルピーの紙幣を何枚も忍ばせておきました。

次の日の朝、マハーボデイの参拝を終えて他の寺を見て回ろうと歩いていると
日本語でインド人から声をかけられ、
「あなたわたしと同じ服をきているよ」と言われました。
無視しようとしたのですが本当に同じユニクロのYシャツを着ていたので
思わず立ち止まり相手をすることにしました。
彼は3年ほど東京都江東区の方に住んでいたらしくそれからインドに戻ってきて
16年間HISの日本語ガイドとしてこのブッダガヤで働いていたそうです。
しかしコロナが流行してから日本人観光客がほとんど来なくなり今に至っているとのことでした。
かれは大菩提樹寺の入り口の前で毎日お客さんを勧誘してガイドの仕事を
探しているが日本人に会ったのは約1ヵ月ぶりと言っていました。
コロナ以降日本人観光客がほぼゼロに等しく生活が苦しくなっているみたいでした。
そのくらいの会話でとりあえずそこで分かれて大菩提樹周辺の各国の寺々を午前中回って
夕方またマハーボディに行くとまたしてもその彼に出くわしました。
そして彼はガイドの仕事以外にも家業でお土産屋をやっているらしくて
生活が苦しいのでお土産を買って欲しいと言われました。
また彼の子供2人もお金が無いので学校をやめさせたらしく、生活の苦しさを淡々と正直に
語っていたのでお土産を買うことにしました。
お店に行くと彼の父親が店番をしていて日本語で挨拶されました。
店内には数珠と仏像が並んでいました。
特別な木で作った数珠で香りの良いものを3000ルピー(6000円くらい)のものを提案され
それを買うことにしました。
彼はとても礼儀正しく正直だったので彼を信用して連絡先も交換し
今でも連絡を取り合っています。

インド人に騙されるなとネットやyoutubeで良く目にするのですが
正直言って誰を信用して誰を疑えばよいのかはわかりません。

ただ日本では考えられないような騙し方をしてくる人たちも中にはいます。
それは日本のようにただ楽して金儲けをしようというだけではなく
崖っぷちで生活をかけている執念が垣間見えるような気がします。
物乞いをしている人たちも生きるために必死になって観光客にしがみついてきます。
日本では見られて恥ずかしいと思う部分は他人には見せませんが
インドでは恥ずかしいとかは関係なく自分のどんな部分であってもさらけだして
ただ生きるのに必死という気がしました。
皿洗いや洗濯を川でする女の人たちを見たり、ドラム缶の陰に隠れて
さっきまで物乞いをしていた母子が父親と共に食事をしていたり、
そしてその姿を見られてもお金頂戴と迫ってきたり、
日本では決して見られない光景を再び見てきました。

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